はじめに
iPaaSにはWorkatoやPowerAutomate、Zapierなどがありますが今回はすぐにはじめられそうなZapierを触っていきたいと思います。
Companyプランでも比較的リーズナブルに導入することができます。出来ることに制限はありますがFreeプランも用意されています。
Zapierアカウントの作成
- アカウントを作成します。Google等またはEmailアドレスを指定して進めます。ここではGoogleアカウントでサインアップを進めます
- Zapierに共有される情報を確認のうえ、サインアップに利用するGoogleアカウントをクリックします
- 役割や人数、メールを受信するか選択して進みます
- 利用しているサービスをざっくりで選択して進みます。選択しておくと後で推奨ワークフローを提案してくれるみたい
- トップページに推移しました。14日間はトライアル期間として有料機能も利用できるようです
Gmail→Jira Service ManagementのZapを作成してみる
特定のメールをGmailで受信したらJira Service Managementにチケットが作成されるようにしてみたいと思います。
Zapierの4つの概念
「Trigger」「Action」「Zap」「Task」の4つの概念をまず理解します。
Trigger
Triggerは自動化を開始する「条件」のこと
Action
Triggerによって実行される「動作」のこと
Zap
「Trigger」+「Action」で定義された一連の「流れ」のこと
Task
Zapで定義されている「実行されたActionの数」のこと
Gmailでフィルタを作成する
- Gmailの設定>すべての設定を表示をクリックする
- 新しいフィルタを作成をクリックする
- 条件を指定してフィルタを作成をクリックする
- ラベルを付ける>ラベルを選択>新しいラベルからラベル名を指定して作成をクリックする
- フィルタを作成をクリックする
Zapを作成する
- Create Zapをクリックする
Triggerを設定する
- Zap名を指定して、TriggerでGmailを選択する
- Trigger Eventに「New Email」してContinueをクリックする
- Sign in to Gmailをクリックする
- Zapierに共有される情報を確認のうえ、サインアップに利用するGoogleアカウントをクリックします
- ZapierからGoogleアカウントに対するアクセスの内容を確認して許可をクリックする
- 許可すると許可したGoogleアカウントがセットされるので、Continueをクリックする
- 作成しておいたGmailのフィルタ(ラベル)を選択してContinueをクリックする
- Test Triggerをクリックする
- Test Triggerに成功したことが確認できたら、Continueをクリックする
Actionを設定する
- ActionでJira Service Managementをクリックする
- Action Eventで「Create Request」を選択して、Continueをクリックする
- Sign in to Jira Service Managementをクリックする
- ATLASSIANにリダイレクトされるのでATLASSIANのアカウントで認証します。ここではGoogleで続行
- Zapierに共有される情報を確認のうえ、サインアップに利用するGoogleアカウントをクリックします
- ZapierからATLASSIANアカウントに対するアクセスの内容を確認して許可をクリックする
- 許可すると許可したATLASSIANアカウントがセットされるので、Continueをクリックする
- Actionの内容をセットしてContinueをクリックする
- Test&Reviewをクリックしてテストを実行する
- 実行結果を確認してTurn on Zapをクリックする
- 共有するか聞かれたけどとりあえず右上の閉じるボタンをクリックする
- Zapの作成が完了
Zapの動作を見てみる
- Triggerを設定するときにセットしたGoogleアカウント宛に、フィルタ条件に合致するメールを送信してみます
- Gmailを受信しました
- Jira Service Managementにチケットが発行されました
- Zap historyで実行されたZapとそのtask数を確認できます。Zapを選択することで詳細を確認することもできます
メモ
@gmail.comの場合には接続エラーができるかも
@gmail.comのGoogleアカウントでTriggerの設定をしたけども、接続エラーがでてしまいました。
Zapier公式に以下の抜粋がありました。
2019年5月26日以降、消費者向けGmailアカウント(@ gmail.comまたは@ googlemail.comで終わる)を持つユーザーは、Googleの新しいセキュリティプロトコルに従って、Gmail情報を送信できるアプリに制限があります。
Common Problems with Gmail | Gmail | Help & Support | Zapier
Gmailのフィルタ条件がよくなくてZapループが発生した
特に良く考えず件名に「IT問い合わせ」とあればフィルタする条件を作ったら、Jira Service Managementにチケット発行されたタイミングでGmailに通知がくる設定になっていたことで、Zapループが発生しちゃいました。ちゃんと確認しましょう。
終わりに
本当にクリックするだけで簡単に作成できてしまいました。
標準で準備されていないTriggerやAction、サービスはどうするのか。APIがない場合はどうするのか。組織で利用する場合の統制はどうするのか。色々考えてしまいますが、iPaaS初めの一歩としてはすごく分かり易かったです。
触ってみて思ったことは何を何のために自動化したいのか、その対象のプロセスがどうあるべきなのか、どうあってほしいのかを思い描けないと手が動きません。何事もツールありきで考えるとすぐに頭打ちしちゃいますよね。